2021年9月14日
株式会社I&S BBDO(代表取締役社長:永井祥裕、本社:東京都中央区)プランニンググループは、2021年6月に18~69歳男女2,500名(全国)を対象に、「第21回全国消費者価値観調査 『CoVaR(カヴァー)』 」を実施しました。今回の調査では、25才~29歳男性において、人生観や料理、インテリア、スポーツなどの様々な意識が前回調査と比較し大きく低下傾向がみられました。
前回2020年調査はコロナ第1波が収束した6月、困難を乗り切った感のある段階での実査であったことから、前年2019年に比べて「生き方・人生観」にあまり大きな変化はみられなかった。しかし、今回2021年の調査結果は、第2~4波と度重なるコロナ禍を経験した結果の意識が捉えられており、多くの価値観項目に変化が見られた。特に25~29歳男性は最も意識に変化が見られ、個性や縁・絆、学歴、新しいモノ・コトを取り入れるなど様々な自分を確立・拡張する拠り所が不確かになり価値観が揺らいでいる様子が伺える。
コロナ禍前の2019年から比べてみると、30~50代男性は料理行動の日常化が拡大している。そんな中、男性25-29歳は元々年代間で料理意識が比較的高く、昨年は一番高かった料理頻度とレシピサイトの利用頻度が21年になって大きく低下した。コロナ禍が続くことによる料理疲れや、在宅勤務により業務を妨げない簡素な食事が増えたのか、自炊意識の低下がみられる。
また、25~29歳男性は自炊時の栄養バランスや食品の健康・美容効果への意識も低下。これらの項目も一昨年、昨年と年代間で最も高かったが、今年は最低レベルまで低下し、健康意識の低下がみられる。料理頻度の減少に伴って健康を意識する機会も減少した可能性も考えられる。
25~29歳男性ではその他にも、家具はずっと使い続けたい、飽きの来ないベーシックなインテリアを選ぶ、という2項目においても顕著なスコアの低下がみられた。
屋外での活動や人との交流がままならない中、閉塞した気持ちの打破をインテリアに求め、本来長期的な視点で買う家具も、その時に欲しいと思ったものを購入し、飽きたら買い替えようという意識が強く働いているのかもしれない。
25~29歳男性は、元々スポーツとつながりの強い年代。それが故にか、スポーツに関する価値観にも大きな揺らぎがみられた。コロナ禍で運動しにくい状況の中、運動を通じて肉体的・精神的に健康を高めようという意識が非常に希薄になっている。「スポーツにおいて大切なこと」に関する項目も軒並み大幅に低下。スポーツについて、その価値を深く考えることも難しい様子が伺われ、スポーツとの心理的距離が広がっていると考えられる。
※実査は東京オリンピック前の6月下旬
●調査対象:全国18~69歳男女個人(高校生は除く) 2,500サンプル
●調査方法:インターネット調査
●調査時期:2021年6月24日(木)